oginomad = 荻野窓

カレー(スープカレー優先)を中心に荻野窓

oginomad = 荻野窓

レビュー)太陽光線の束、まるで情報の層のように

The Sunrays / The Very Best of The Tower Recordings (60's)

情報には奥の深い層がある。深く知るにつれ、その層の存在に気付いて行く。まさに、サンレイズのことのようだ。
まず、ビーチ・ボーイズが能天気な海の歌ばかりでない、陰の部分も併せ持つ故に素晴らしいアメリカン・ポップのグループだということ。
ビーチ・ボーイズにはブライアン・ウィルソンという時代でも飛び抜けた才能がいたこと。
ブライアン・ウィルソンの父親との葛藤が、悲しいけど美しい音楽を生み出す背景になったこと。
その葛藤の後に一定の仲直りとして作った"Breakaway"が素晴らしい曲だということ。
その父親マリー・ウィルソンが作ったアルバム"The Many Moods of Murry Wilson"が意外にも素敵なアルバムだということ。
そして父親マリーはブライアンが自分の管理下から飛躍していった当初、ブライアンつぶしのために対抗するグループをデビューさせたこと。
そのグループは、ブライアンつぶしのために初めのころは一定の成果をあげるが、すぐ姿を消したこと。

そしてついに、そのグループ、サンレイズの音楽が意外に素晴らしいということに気付いたのである。(そして意外にも、マリー・ウィルソンの仕込んだマリー作の曲は大したことなく、それ以降の自作曲が素晴らしい)ここまで長かった。