oginomad = 荻野窓

カレー(スープカレー優先)を中心に荻野窓

oginomad = 荻野窓

音楽)THE BEATLES / LOVE ('06)

発売して2年間、ずっと無視していたのだ。えげつないビートルズ商売のおまけ、と思っていたのだ。実際、発売後賛否両論だった。レコード屋さんに入ったら投げ売りしてあったので、手に取って聴いてみた。確かに、ビートルズの新作とは言えない。でも、素晴らしい。ビックリするくらい素晴らしかった。まずBECAUSEのコーラスのみで始まる。俺が一番好きな部分が冒頭に来ていて、満足。しかも、音がいい。クリアだし、ノスタルジックな空気感があるのだ。走馬灯のようにグチャグチャにミックスされている。脈絡がないかと思えば、緻密に計算されていたりして、でもそれを見せないようにしていたりと、ここまで最高とは思わなかった。ジョージ・マーティンには、まだビートルズで儲けようとしているのか、と思っていたが、これはさすがにいい仕事だ。世に出す価値のあるものだ。これを必要以上に批判する人は、マスターテープを聴きまくっているジョージ・マーティンに嫉妬しているからだけではないか、とも思ってしまう。極上のトリップ・ミュージック。